要望書を提出し、綾部校長(中央)と懇談する田中会頭(左)と土屋副市長=下田高

 ■背景に人手不足深刻化

 人手不足が深刻化する中、下田市と下田商工会議所は10日、県立下田高(綾部信明校長)に対し、人材確保に関する要望書を提出した。若年層の流出に伴う地域の活力減退に危機感を抱き、今回初めて地元高校に協力を求めた。

 要望のポイントは、地域に根付き地域のために活躍したいと希望する生徒に対し▽地域事業所の紹介や応募情報周知の協力▽インターンシップ(就業体験)の充実についての協力▽さまざまな機会を捉え、保護者の理解や協力が得られるような働きかけ―の3点。

 下田市の土屋徳幸副市長と下田商工会議所の田中豊会頭が同校を訪問し、綾部校長に要望書を手渡した。土屋副市長は「堅調な雇用情勢を背景に人材確保が大変難しい状況にある。人口減と少子高齢化が進み、今年4月には過疎地域に指定された。優秀な人材が流出しており、一人でも多く地元に残ってほしい」と訴えた。

 綾部校長は「生徒の関東志向は強く、大学を出ても戻って来る人は少ないが、地域のためできる限り努力していく。受け入れ態勢をしっかりお願いしたい」と応えた。

 要望にあたり、市と商工会議所は▽フェイスブックやホームページを活用した職場情報の公開▽安定した採用機会の提供▽魅力ある職場づくり▽安心して働き続けることができる地域の実現―などの努力事項を示した。市は来年度から地元高校生枠を設け、最低1人以上採用していくという。

 同校によると、前年度全日制卒業生の就職者は9人。このうち、6人は警察や消防を含めた公務員で、一般企業の就職は3人だった。

 【写説】要望書を提出し、綾部校長(中央)と懇談する田中会頭(左)と土屋副市長=下田高