高台への学校統合・移転先で新たな「候補地の一つ」として検討されていることが分かった旧らんの里堂ケ島=21日午前、西伊豆町仁科

 ■新たな候補に「旧らんの里」

 西伊豆町立学校施設の有力な統合・移転先と目されていた、仁科の旧堂ケ島洋らんセンター跡地=町有地、海抜65~75メートル=について、これまで検討を進めてきた「町立文教施設等整備委員会」(事務局=町教育委員会)が21日までに、整備を事実上断念する方針を固めたことが本紙の取材で分かった。これに伴い、4年前に閉園した仁科の旧観光植物園「らんの里堂ケ島」が、新たな候補地の一つに挙がっていることも明らかになった。

 関係者によると断念の理由は、専門機関に業務委託したボーリング調査(中間報告)を受け、既存地盤の状況などから「公共施設を含め、建物を造るのには適さない」という結果が明らかになったため。具体的には、跡地(約2・6ヘクタール)のおよそ3分の2が盛り土となっていて、支持基盤まで25メートル以上の深さがあることが判明したことが大きな要因。地盤改修にはおよそ20~30億円がかかり、整備の長期化も懸念されることから、同委員会は「町民の皆さんの理解を得られないと思い、断念した」としている。

 同センター跡地については、町が4年前に約2億円で購入。過去の造成から50年以上が経過する一方で、今回の有効活用をにらんだボーリング調査を実施することで、教育施設である町内の小学校と幼稚園・保育園、認定こども園などを津波浸水域外に高台移転・新築する有力な候補地として期待されていた。

 同委員会は、取材に対し「引き続き、統合と高台移転を軸に検討を続ける」と答える一方で、旧らんの里堂ケ島の状況について、「すでに施設所有者を含め、関係者らと現地で確認を行っている」と明らかにした。

 【写説】高台への学校統合・移転先で新たな「候補地の一つ」として検討されていることが分かった旧らんの里堂ケ島=21日午前、西伊豆町仁科