男性シンボルがご神体の神輿が練る「どんつく祭」=東伊豆町稲取(昨年6月3日撮影)

 ■誘客イベント 「いったん幕引く」

 東伊豆町稲取で50年以上続く「天下の奇祭どんつく祭」は今年6月の開催が最後になる。主催する稲取温泉観光協会(赤尾恵太郎会長)が30日までに決定した。集客効果が見込めないのが要因で「誘客イベントとしての祭りにいったん幕を引く」という。

 同協会によると、どんつく祭は、昔ながらの習俗を神事として復活させ、観光客誘致イベントとして1966(昭和41)年にスタートした。夫婦和合や子孫繁栄など五徳を祈願し、男性シンボルがご神体の神輿(みこし)練り、太鼓演奏、花火大会などを繰り広げる。観光客だけでなく住民にとっても初夏に欠かせない地域を挙げたイベントに発展した。

 しかし経費や労力に対し集客効果が思うように望めなくなった。ほぼ2日間の祭り中の宿泊客は、91~95年に7千人前後に上ったが、近年は2千人前後に減少している。半世紀続くことを契機に見直し論が高まり検討を重ね、一過性のイベントではなく年間を通じた集客策に重点を置く方が良い―との結論に達した。

 時代変化からご神体のPRがしづらくなったり、会場の交通対策の強化を求められたりすることも影響しているという。

 最後となる第53回どんつく祭は、6月3日の1日開催とし今後、実行委員を選出してイベント内容を検討する。

 来年以降、どんつく神社の神事として残すことも考えている。同協会は「祭りを終えるのは残念だが、今後は稲取温泉の観光基盤整備を充実させていきたい」と話した。

 【写説】男性シンボルがご神体の神輿が練る「どんつく祭」=東伊豆町稲取(昨年6月3日撮影)