2月いっぱいでギャラリー喫茶として親しまれた営業を終了する「侘助」と高橋店主=松崎町松崎

 ■芸術家ら集うギャラリー喫茶 

 自然豊かな松崎町松崎の那賀川沿いで、15年にわたり心温まる「ギャラリー喫茶」として親しまれてきた侘助(高橋和代店主)が、2月いっぱいで終了することになった。地元の伊豆だけでなく県内外の芸術作家らが、月替わりで多彩な展示企画やイベントを開催。人と人の輪を広げる貴重な集いのスペースとして、松崎に欠かせない存在となっていた。

 石部出身の高橋さん(65)が元の呉服店を改装し、2002年にオープン。1階が地元松崎ならではのこだわりのコーヒーや和洋菓子、軽食が楽しめる喫茶コーナーで、2階がギャラリースペース。年々話題を呼び、伊豆を中心に、京都や横浜市など県外の作家らも作品を持ち寄り、芸術発信の場に活用した。「なくなったらさみしくなる」と、住民たちからは惜しむ声も。

 以前は観光植物園に勤めていたという高橋さんは、「川沿いのここは、自然の趣が本当に素晴らしい好立地。松崎がとても良い場所ということを発信し、再認識してもらいたいとの思いで、店を続けてきた。魅力的で、良い人たちにたくさん出会うことができ、当初は10年と考えていたが、5年も長く店を続けることができた。皆さんには、感謝の気持ちしかない」とすがすがしい表情で語った。

 ■最後の展示は西伊豆・光箱

 侘助で最後のギャラリー展示となる、西伊豆町宇久須にあるガラス工房・光箱(ライトボックス)の辻晋吾さん、井田未乃さんとその家族ら5人による企画芸術展が26日まで、同所で開かれている。

 ガラス細工を中心に、水彩画や手工芸、バッグ、裂き織りなど趣向を凝らしたオリジナル150点を展示。鮮やかで澄んだ色が印象的な日用使いのグラスや食器、一輪挿しなどで、貝殻を組み合わせたアート時計「時を刻む」などが目を引く。

 家族展は10年目で、元アートディレクターの井田英一さんが手掛けた斬新な空間演出も見どころ。訪れた人にぬくもりを感じさせる木のオブジェも並ぶ。

 午前11時~午後6時(火、水曜日定休)。問い合わせは同ギャラリー〈電0558(42)0711〉へ。

 【写説】2月いっぱいでギャラリー喫茶として親しまれた営業を終了する「侘助」と高橋店主=松崎町松崎

 【写説】ギャラリー喫茶侘助で最後の展示となった井田さん(中央)ら家族5人のガラス・創作芸術展=同所