法要で献花しお吉をしのぶ芸妓衆ら=下田市河内のお吉ケ淵

 ■“悲劇のヒロイン”しのぶ

 幕末下田開港の悲劇のヒロイン・お吉をしのぶ「お吉まつり」(下田市観光協会主催)が27日、河内のお吉ケ淵や菩提寺の宝福寺などで開かれた。128回忌の法要や芸能大会などの催しがあり、多くの市民や観光客が訪れた。

 お吉ケ淵の法要では、市観光協会や行政関係者、市議、区民など約100人が出席した。竹岡幸徳住職の読経に続き、芸妓(げいぎ)衆らが美しいランを献花し合掌した。お吉と恋人の船大工・鶴松に見立てたコイを放ち、故人の冥福を祈った。東京都世田谷区から来た加藤七海さん(23)は「5月から海外留学するので良い土産話ができた。外国の方も興味を持ってくれると思う」と笑った。

 宝福寺では、法要や飲食の模擬店が並ぶ青空市があった。市民文化会館の芸能大会では、下田芸妓見番桝家と下田検番叶家の芸妓の歌や踊りのほか、箏(そう)や三味線の演奏が行われるなどしてにぎわった。

 お吉(本名・斎藤きち)は下田の芸妓(げいぎ)で初代米日本総領事タウンゼント・ハリスに仕えた人物。同寺に伝わる話では「唐人」とさげすまれ苦難の人生を送り、稲生沢川の淵で身投げし人生を終えたとされる。昭和初期、その薄幸の生涯が歌舞伎で取り上げられ人気を呼び、小説や映画になるなどした。

 【写説】法要で献花しお吉をしのぶ芸妓衆ら=下田市河内のお吉ケ淵