「旅のはじまり、伊豆」のコーナーに展示された16世紀中頃の「富士三保松原図屏風」=下田市宇土金の上原美術館

 ■リニューアル記念

 下田市宇土金の上原美術館で14日、リニューアル記念第2弾「美を旅する―静岡県立美術館のコレクションとともに―」が始まった。県立美術館との合同企画展で、両館の名作47点(上原美術館28点、県立美術館19点)を三つの「旅」に分けて展示した。

 企画展は、両美術館のコレクションの特質に焦点を当てた。個人コレクションを出発点とした穏やかで親しみやすい作品群の上原美術館、東西の風景やロダンなどをテーマとした県立美術館―両コレクションが織り成す美の世界を「旅」で表現した。

 「旅の始まり、伊豆」(仏教館)では、下田・白浜板戸で描いた牛島憲之の「雨明かる」、下田出身の文化勲章受章者・中村岳陵の「牡鹿啼く」、室町時代の「富士三保松原図屏風」など9点を展示。美をめぐる旅は下田から始まり、伊豆の山を越えると、霊峰・富士がそびえる―との物語を設定した。

 「はるかなる旅―印象派からゴーギャン、マティスまで―」(近代館)では、ゴーギャンの「家畜番の少女」、モネの「ルーアンのセーヌ川」、ルノワールの「アルジャントゥイユの橋」など16点を展示。伊豆・静岡の風景が世界へとつながり、風景を巡る旅を楽しむ。

 「内なる世界へ」(近代館)では、レンブラントの「三本の木」、須田国太郎の「筆石村」など22点を展示した。美しいものは人々を内なる旅へといざなう―とのメッセージを込めた。

 主任学芸員の土森智典さんは「両館のコレクションが織り成す時代、ジャンル、場所を超えた美の旅を楽しんでほしい」と来館を呼び掛ける。

 5月20日まで。会期中無休。入館料は一般千円、学生500円。高校生以下無料。

 ■関連イベント

 上原美術館は、「美を旅する」関連6イベントを開く。いずれも参加無料。予約、問い合わせは同館〈電0558(28)1228〉へ。

 「伊豆をめぐる。美術館を楽しむ」 県立美術館の木下直之館長と上原美術館学芸員による講演・座談会。4月30日午後1時半~3時、下田市民文化会館小ホール。要予約

 「学芸員によるギャラリートーク」 会期中の毎週土曜日午後2時~上原美術館。先着20人。予約不要。

 「ねんど開放日、えのぐ開放日」 粘土や絵の具で自由に遊ぶ。いずれも道の駅・開国下田みなとを会場に、ねんどは5月5、19日(午前11時~、午後2時~)、えのぐは5月20日(午前11時~、午後2時~)。予約不要。

 「みんなで大きな黒い船を描こう!」 モネの「ルーアンのセーヌ川」を描く。5月4日午前10時~道の駅・開国下田みなと。要予約。

 「仏像デッサン会」 4月22日、5月11日午前10時~上原美術館。中学生以上、要予約。

 「ちょこっと版画体験」 銅版画の印刷体験。5月6日会館中いつでも、上原美術館。予約不要。

 【写説】「旅のはじまり、伊豆」のコーナーに展示された16世紀中頃の「富士三保松原図屏風」=下田市宇土金の上原美術館