入村式で生徒たちを迎える民宿の人たち=下田市の須崎漁民会館

 ■「楽しい思い出作って」

 下田市の須崎地区に29日、今期第1陣となる教育旅行団体が来訪した。須崎民宿組合(土屋磯雄組合長、13軒)は民宿の減少と経営者の高齢化に伴い、1993年から四半世紀に及ぶ教育旅行の受け入れを今期限りで中止する。6月下旬までに7団体・約1600人の予約があり、土屋組合長は「最後まで真心込めて迎えてく」と話している。

 第1陣は、20年前から毎年訪れている愛知県一宮市立南部中の3年生290人。東京見学を組み合わせた2泊3日の修学旅行の前半に訪れた。

 須崎漁民会館で入村式が行われ、民宿の人々が屋号の入った看板を掲げて迎えた。土屋組合長は「修学旅行の受け入れは今年で最後になりますが、魚釣りや漁船体験など、楽しい思い出を作っていってください」と歓迎。

 生徒代表の湯浅柚香さんが「一宮市には海がなく、魚をさばいたり、漁船に乗ったりする機会がほとんどなく、とても楽しみにしています」とあいさつした。

 一行は須崎10軒、外浦3軒の民宿に分宿。初日は魚釣り、漁船乗船、干物開きを体験し、夜は民宿の人々から漁村の話などを聞いた。

 3年ぶり4度目の須崎訪問となった坂井辰美校長は「ここに来るまで、生徒たちの楽しみは東京ディズニーランドや東京見物ですが、実際はここでの体験が一番印象に残るようです。長年続いた交流が途絶えるのは残念」と話した。来年以降の修学旅行は、千葉県房総半島を予定しているという。

 【写説】入村式で生徒たちを迎える民宿の人たち=下田市の須崎漁民会館