確認されたアカウミガメの卵=下田市吉佐美の多々戸浜海岸

 県の希少野生動植物・絶滅危惧1A類に指定されているアカウミガメの産卵が4日、下田市吉佐美の多々戸浜海岸で6年ぶりに確認された。県の依頼を受けて毎年調査・保護活動を続けている下田海中水族館が確認作業を行い、地中に埋められた135個を発見した。伊豆半島では今シーズン初とみられる。

 環境省によると、アカウミガメは甲長約70~100センチ、海洋に広く分布し北太平洋では日本が唯一の産卵地域という。1匹の雌が1シーズンで5回前後、一度に110個程度の卵を産む。卵はピンポン球とほぼ同じの大きさで白色。ふ化率(ふかりつ)は約6~7割で、2カ月程度でかえる。

 同日朝、吉佐美区民が海岸に蛇行した足跡を見つけて、波打ち際から40メートルほど離れた場所に、体を押し付けたくぼみと土を掘り起こした跡を確認。連絡を受けた同水族館の職員2人が砂を掘り返したところ、地中20~60センチ程度の深さで卵を発見した。ふ化率を確認するため個数を調べた後、慎重に埋め戻した。

 同水族館によると、伊豆半島で産卵が見られるのは5~7月ごろ。職員の浅川弘さんは「今年は産卵時期がやや早い。比較的多くの産卵を確認できるかもしれない」と期待を込めて語った。

 【写説】確認されたアカウミガメの卵=下田市吉佐美の多々戸浜海岸