捕れた魚を確認する参加者=下田市吉佐美の多々戸浜海岸

 ■観光資源評価など狙い トビウオ、フグに大喜び

 下田市は19日夜、試験的な地引き網漁を吉佐美の多々戸浜海岸で実施した。市内で同漁法が行われるのは約25年ぶりで、観光資源としての評価判断や伝統漁法の継承などが狙い。市職員、近隣住民、朝日小の児童とその保護者など約120人が漁に参加した。

 地引き網漁は、夜間に海中に横長く網を張り、陸岸から両端を引き揚げる漁法。下田では1980年代後半以降、漁師の高齢化や収益面などの理由から衰退した。多々戸浜で観光客相手にほそぼそと続いたが、93年を最後に行われなくなった。今回の試験漁には、漁法を知る地元の漁師たちが協力した。

 漁師らが海岸の南方約200メートル沖合に、縦約8メートル、横約200メートルの網を張り巡らした後、参加者が二手に分かれ慎重に引き揚げた。網に掛かるたくさんのトビウオやフグ、イカを見て、子どもたちは大喜び。若林和海さん(下田小5年)は「たくさん捕れてすごいと思った。(地引き網漁を)下田に残したいな」と感想を語った。

 市は今後、今回の結果を踏まえて地引き網漁の活用方法などを検討するという。

 【写説】捕れた魚を確認する参加者=下田市吉佐美の多々戸浜海岸