■福井市長 「説明手続き問題ない」

 下田市の新庁舎設計提案に市議会議員の大半が難色を示している問題で、設計を大幅に見直すと、完成が1年遅れ、建設費用も余分に6億円かかることが分かった。24日の定例記者会見で福井祐輔市長が明らかにした。

 市は、事業費の70%が交付税措置される緊急防災減災事業債の適用期限2020年度の完成を目標に、来年5月末までに実施設計をつくり、夏ごろに着工するスケジュールで進めている。

 設計を大幅に見直すと、現在進めている基本設計も振り出しに戻り、庁舎の完成が1年先送りになる。21年度分の緊急防災減災事業債は利用できず、試算では事業費が6億円増大する。

 設計提案は、1階に普段は多目的に利用する議場と、期日前投票や確定申告などに利用する市民ホール、2階に市民窓口、3階に行政窓口などを配置している。

 この提案に対し、市議の大半は「1階は市民の利便性に配慮し、市民窓口にすべきだ」「議場は静かで落ちついた環境が必要」などと難色を示す。7月4日に新庁舎設計特別委員会を設置し、見直しを求める方向で審議している。審議結果は9月定例会前に議長に提出する。

 福井市長は、特別委員会について「設置時期が遅い」と疑問を呈し、議会側が指摘する“説明不足”についても「設計提案は、市内3会場での約1カ月に及ぶ公開に続き、広報5月号別冊で全戸配布するなどして周知した。議会にも2回説明しており、手続き上まったく問題ない」との認識を示した。

 さらに「市民のことを第一に考えれば、(市と議会の)考えは一致すると思う」との観測を示した。

 市は本年度の設計費用に続き、来年3月定例会に上程する19年度当初予算に建設費用を計上する予定。否決された場合「中学校統合、ごみ焼却場や火葬場の更新など大型事業が控えており、庁舎はしばらく建てられなくなる」との見方を示した。