出入り口スロープが流失し木の土台や柵がえぐられた海の家。無数の流木なども打ち上げられた=河津町見高の今井浜海水浴場

 ■賀茂地区停電相次ぐ

 台風12号は、伊豆半島沖で進路を西へ変えて29日未明に三重県に上陸し、西日本を横断した。賀茂地区では、河津町浜で39歳の女性が強風にあおられてフェンスに直撃し右腕を骨折したほか、各地で停電が相次ぎ、倒木や高波で道路が通行止めになるなどの被害・影響があった。

 停電は下田市、南伊豆町、東伊豆町、河津町の計4300戸に上り、29日未明までに全て復旧した。

 国・県道は、8路線が通行止めとなった。このうち、国道135号の東伊豆町奈良本―大川間で倒木があり、28日午後8時45分まで約2時間半にわたり通行止めとなった。河津町峰の県道下佐ケ野谷津線でも倒木があり、29日午前4時50分まで約8時間半にわたり通行止めとなった。

 伊豆急行は、28日午後6時42分から全線で運転を見合わせ、上下22本・約2千人に影響があった。29日始発から運転を再開した。

 賀茂6市町は、いずれも「避難準備」を発令し、避難所を開設。6市町で合計86世帯130人が自主避難した。

 ■海の家損壊、流木無数 今井浜海水浴場で高潮・高波被害「営業30年で初めて」

 河津町見高の今井浜海水浴場では、土台がえぐられるなど海の家4軒に一部損壊の被害が出た他、無数の流木などが打ち上げられた。台風12号による高潮・高波の影響とみられる。「これからが稼ぎ時なのに…」と関係者は肩を落とした。

 見高区営海の家では出入り口スロープが流失、木の土台や柵がえぐり取られて床がかしげ、調理場にも海水が入り込むなどした。区役員らが早朝から片付けや復旧作業に取り組んだ。

 栖山隆司区長らは「海の家は30年以上7月中旬~8月中旬に営業しているが、これだけの被害は初めて。かなり高い波だったのだろう」と驚き「早めの復旧を目指したい」と話した。

 【写説】出入り口スロープが流失し木の土台や柵がえぐられた海の家。無数の流木なども打ち上げられた=河津町見高の今井浜海水浴場