下田市の新庁舎設計提案に市議会議員の大半が難色を示している問題で、福井祐輔市長は29日、市議会全員協議会で大幅な設計変更には応じない考えを示した。新庁舎建設設計特別委員会で「市長の考えを聞きたい」との要望があり、事前に議会側から提出された6点の質問事項に答えた。

 このうち、「基本計画と当局案との相違点」について、福井市長は「基本計画の本旨は『課題整理』と『解決方針である四つの基本理念』。例示として平面計画を示しているが、形や配置を規定するものではない」と回答した。

 「公の施設でない庁舎を市民の集いの場とする理由」については、「庁舎は公の施設ではないが、公共施設等総合管理計画で公共施設を3割減らすとしており、市民の集いの機会を奪うことのないよう未利用時の有効活用は必要。また、基本構想・基本構想審議会で庁舎を市民交流の場とし、議会を汎用性の高いものにすべきとの意見が強調された」と説明した。

 「1階の利用方法および1階を市民窓口ではなく、議会ゾーンとしている理由」については、「計画案は個人情報等がある2、3階の執務室とフロアを分けることでセキュリティを確保し、議会閉会時や休日などの有効活用が可能。議場は十分な音響効果等が備えられ、さまざまな用途に活用できる。市民ゾーンは期日前投票や確定申告、各種展示会などに活用する。市の業務で利用しない時には市民などに利用してもらう」と説明した。

 このほか、「プロポーザルの原案に近い当局案になった点」「中学校統合後の跡地利用」「建設費の削減」に関する質問があった。

 市議会議員の多くは、3階建て庁舎案の1階に議場があることを問題視し、2階の市民窓口を1階にすべきと主張している。

 特別委員会は、9月定例市議会初日の9月12日に審査結果を報告する。

 市は本年度の設計費用に続き、来年3月定例会に上程する19年度当初予算に建設費用を計上する予定。新庁舎建設事業は、市立稲生沢中隣接地に20年度末の完成を目標に進めている。