津波対策施設の建設を決めた下田港地区=下田旧町内の稲生沢川河口

 地域の意見を取り入れながら県と市町が協働で推進する「静岡方式・津波対策事業」で、県下田土木事務所は25日、管内23地区25カ所(松崎町三浦地区は岩地、石部、雲見の3カ所で1地区)のうち、新たに10地区と2カ所の津波対策方針を公表した。この結果、東伊豆町稲取地区と、独自の対策を進めている西伊豆町内4地区を除く18地区20カ所の方針が固まった。津波対策施設の整備は、全体のおよそ3分の1の地域が選択した。

 ■施設整備、3分の1が選択 下田港地区は海面+4メートル

 静岡方式は、地域の合意に基づき、レベル1(発生頻度は100~150年に1回)の津波に対する防潮堤や水門などの津波対策施設整備を進めるとともに、レベル1を超える津波に対する安全度の向上(津波避難路や誘導看板などの整備)を図る「2階建ての整備」。

 県と賀茂6市町は2015年3月から、地区ごとに地元町内会や関係機関・団体の代表でつくる「地区協議会」を設置し、各地区で最もふさわしい津波対策のあり方を検討している。

 今回新たに津波対策の方針が固まった地区のうち、人口が密集する下田旧町内の下田港地区は、稲生沢川河口付近でTP(東京湾平均海面)+4メートルの津波対策施設の整備を決めた。

 しかし、津波対策施設の建設には膨大な費用を要するため、方針が決まっても、早々に着工することは難しいという。

 県下田土木事務所は「方針決定は対策の第1ステージ。今後は地域で避難時のルールづくりや避難路周辺建物の耐震化など、きめ細かな対策を進めてほしい」と呼び掛けている。

 津波対策施設の整備方針は次の通り。

 【整備する】

 下田港、田牛、片瀬・白田、河津、見高、竹麻、松崎、三浦(石部、雲見)

 【整備しない】

 白浜、外浦、須崎、吉佐美、大川、北川、熱川、南崎、三坂、三浜(落居区を除く)、三浦(岩地)

 【写説】津波対策施設の建設を決めた下田港地区=下田旧町内の稲生沢川河口