今後、改修工事が行われる舞殿=松崎町松崎の伊那下神社

 ■来秋、式三番叟奉納前の完成目指す

 松崎町松崎の伊那下神社(森清人宮司)は秋祭りに子どもたちが式三番叟(さんばそう)を奉納する舞殿の改修工事を行う。25日に関係者ら約20人が参列し、奉告祭と安全祈願式を開いた。

 舞殿は90年前に建設され、基礎部分の傷みや柱が傾いているなど、老朽化が著しい。耐震性に問題もあることから全面改修に踏み切った。

 改修とともに、舞殿、社殿、社務所をつなぐ通路を建設する。通路には江戸時代中期、町に式三番叟を伝えたとされる同町の商家・和泉屋の子孫、馬場喜枝子さん(85)から寄託された歴史的資料を展示する。書画をはじめ、伊豆各地区の祭りで神社や寺に奉納された「奉灯句」をまとめた資料、同町出身の左官の名工・入江長八が手掛けた「福禄寿(ふくろくじゅ)の香炉」などを展示する予定という。

 奉告祭と安全祈願式には氏子総代をはじめ、工事関係者ら、馬場さんが参列した。玉串をささげ、工事が無事に終了することを祈った。工事は地元の岩沢建築を中心に行う。来年の秋祭りまでの完成を目指す。

 森宮司は「先祖が町の発展を祈り、三番叟を奉納してきた。新しくなる舞殿、そして三番叟を通じて、子どもたちの郷土愛を育んでいきたい」、光岡章進氏子総代長は「新元号になる年に新たな舞殿となることをうれしく思う。伝統の三番叟を長く続けていく」、馬場さんは「先祖からいただいた大切な物を活用していただけることは大変ありがたい」とそれぞれ話した。

 【写説】今後、改修工事が行われる舞殿=松崎町松崎の伊那下神社