■「事実と異なる記述ある」 市議側、総意で「訂正しない」

 チラシは「市民の利便性を考えて1階は市民窓口または行政窓口にするべき」「無駄に大きな新庁舎になっており、建設費が必要以上にかかり、市民負担が大きくなっている」として設計変更を求める内容。議員13人(当時)のうち、竹内清二議長を含む11人連名で配布した。

 市はチラシの「災害停電時に必要な自家発電が配置されていない」「2階には地面がないためほとんどの車は1階の駐車場に駐車することになる」との記述に対し、「8月29日の市議会全員協議会で配布した資料には、屋上に自家発電装置を設置することや、2階の人工地盤に16台の駐車場を設置することが示されている」と訂正を求めた。

 また、チラシで指摘された市長室ゾーンのトイレに関し、市は「(チラシには)市長専用トイレと書かれているが、実際には年間で550人に及ぶ市長室への来訪者にも対応したトイレで、決して専用使用するものではない」と反論する。

 要望書を提出した経緯について、市は「市民が間違った情報を、事実と捉えることが危惧される」と説明。市政策会議で提出を決め、今月10日に、11人一人一人に手渡したという。

 要望に対し、市議11人の代表3人が18日に当局を訪ね、総意として訂正しない旨を口頭で伝えた。

 理由について竹内議長は「『地面』というのは一般的な地面を指し、人工地盤では多くの車が駐車できないという趣旨。自家発電については、設計図には『発電機』とのみ記され、消防法や建築基準法に定められた一般的な発電機と考え、私(1級建築士)ですら大容量の災害用発電機とは認識できなかった。トイレは、チラシ配布後に修正された」と説明する。

 さらに、個人的な見解とした上で「設計変更後、順調に進んでいる中で、このような要望書を提出した真意を測りかねる」と疑義を呈した。

 新庁舎建設事業は、市が議会側に妥協する形で設計変更に応じ、11月9日の臨時会で設計変更予算案が可決されている。

 下田市の新庁舎建設事業を巡り、9月30日に新聞折り込みチラシを配布した市議11人に対し、市が「事実と異なる記述や誤解を招くような記述がある」として訂正を求める要望書を提出していたことが分かった。一部報道を受け、21日の定例会見で福井祐輔市長が説明した。