伊豆新聞下田支社の屋上に避難する住民たち=下田市東本郷

 ■避難経路や場所確認

 東日本大震災の惨事を教訓とした県の津波対策推進旬間(3月6~15日)統一訓練実施日の10日、賀茂6市町でも各種訓練が行われた。駿河~南海トラフを震源域とする震度6弱~7の地震が発生し大津波が襲来したと想定。6各市町の住民約9800人が参加し、避難経路や場所の確認などを通して防災意識を高めた。

 ■東本郷区民は支社屋に避難 下田

 下田市では32地区の住民約3780人が訓練に参加した。

 東本郷区民のうち25人は、昨年津波避難ビルに指定された伊豆新聞下田支社に避難。同報無線のサイレンが鳴ると続々と家を出て同支社に向かい、屋内階段を上って高さ約10メートルの屋上に集まった。

 訓練後、「ペットと一緒に避難する場合はどうすればよいのか」「観光客が逃げることのできる避難タワーも必要ではないか」(80代男性)などさまざまな疑問や意見が聞かれた。

 ■避難経路封鎖被災時を想定 松崎・松崎西区

 松崎町松崎西区の避難訓練には住民約40人が参加。同町で防災をテーマにフィールドワークに取り組む静岡大地域創造学環の学生2人が津波避難タワーへの経路を封鎖するなど、より被災時に近い状況を想定した訓練を実施した。

 道幅が4メートル以下で建物やブロック塀の倒壊で通行できなくなると想定される2本の道を封鎖した。予想外の事態に戸惑いながらも、遠回りしながら避難場所へ集まった住民に、学生が訓練の趣旨を説明した。

 同学環の平江夏樹さん(1年)は「被災時は想定外のことが起きるということを忘れず、訓練に取り組んでほしい」と話した。

 ■7自主防900人図上訓練など 河津

 河津町は7自主防災会から約900人が、避難場所や経路の確認、津波に特化した図上訓練などに励んだ。

 笹原区では約160人が出た。最寄りの避難場所4カ所に集合、南小には10分ほどで約50人が集まった。防災会役員から「避難路は建物倒壊などに遭わないよう広い道を選ぶ」などが再確認された。

 笹原コミュニティー防災センターに本部を開設、避難時間検証や情報伝達訓練も行った。堤哲彦区長は「とにかく津波から逃げることを徹底する」と強調した。

 ■高台への避難時間や経路確認 東伊豆・650人

 東伊豆町は9自主防災会を中心に約650人が参加、高台などへの避難時間や経路を確認し通信訓練などを行った。

 北川区では約80人が区防災センターで本部設置、避難、安否確認、防災講座、備蓄品確認に取り組んだ。大津波来襲を想定し「より早く、より高く」を心掛け10分ほどで避難、黄色いハンカチを掲げ安全を知らせた。

 講座は津波被害DVDを観賞、平成の自然大災害を振り返り意見交換した。成生一郎区長は「何よりも逃げることが大事。防災意識を継続して高めていく」と話した。

 【写説】伊豆新聞下田支社の屋上に避難する住民たち=下田市東本郷

 【写説】封鎖に使用した看板や資料を使い訓練の趣旨を伝える学生(左手前2人)=松崎町松崎

 【写説】避難場所に集合する笹原区民=河津町の南小

 【写説】避難経路などを確認し北川区防災センターに集う区民=東伊豆町