子浦の海を望むアトリエで談笑する千景さん(左)と名波さん=南伊豆町の子浦五十鈴川美術館

 ■25日から記念展 遺作、収集品並べ生涯たどる

 長治さんは19歳で家出し東京の画家に師事。46年に院展初入選し中央公論社画廊や成川美術館で個展を開いた。一方で権威を嫌い中央画壇を離れ“孤高の画家”と呼ばれた。

 美術館は20年前、長治さんが東子浦の海沿いにアトリエとして建てた。2階の窓からは子浦の海を望み、亡くなる直前まで故郷の自然を描き続けた。

 完成当初は展覧会を行っていたが、長治さんの体調悪化により閉館した。現在日本画やスケッチ100点余りと、長治さんが集めた土器や書を収蔵する。記念展は「美を求め命尽きるまで」と銘打ち、遺作と土器類のコレクションを並べる。

 千景さんは「逝去から5年、気持ちの整理も付いてきた。海を望む美しい村から発信し多くの人と交流できたらと思う」と述べた。名波さんは小泉策太郎(三申)の別荘・浄行院(西子浦)の持ち主で修繕を進めている。今後、美術館と共同で催しを行う予定という。

 記念展の期間は25日~6月9日で時間は午前11時~午後5時。水曜日休館で場所は子浦郵便局前。問い合わせは同館〈電0558(67)0568〉へ。

 【写説】子浦の海を望むアトリエで談笑する千景さん(左)と名波さん=南伊豆町の子浦五十鈴川美術館