辞職勧告決議案を説明する山田氏(右)と聞く太田町長(左)=東伊豆町役場議場

 ■前課長の懲戒処分要望決議も

 東伊豆町議会は14日、臨時会を開き、風力発電修繕工事に関する事務調査特別委員会(百条委、笠井政明委員長)の報告を可決後、予算議決前の工事実施で職責を果たしていないなどとして太田長八町長の辞職勧告決議案を可決した。法的拘束力はなく、太田町長は閉会後「真摯(しんし)に受け止めるが、応じない」とした上で「自らを減給処分する」と明言した。また議会は遠藤一司・前企画調整課長(3月31日付で定年退職)の懲戒処分要望決議も可決した。

 辞職勧告決議は山田直志氏が動議で提案し「風力発電事業特別会計を全部課長に任せていると発言」「前課長の言葉をうのみにし再調査・点検を行わなかった」「前課長を処分せず町民からの信頼を失墜し続けている」と理由を説明した。反対討論がなかったため採決されず全会一致の可決となった。決議案の日程追加採決は賛成7人、反対4人だった。

 太田町長は、報道陣に「真摯に受け止める。しかし町が混乱する状況ではなく、応じる気持ちはない」と答え「(20日に任期が始まる)新議会と団結しより良い町づくりを進める」と意欲を示した。

 責任について「特別会計は例月監査で問題がなく正常に運用されていると思っていたが、監督責任は痛感している」として17日に開く臨時議会に自らを減給処分する条例改正案を提出する。前課長については退職により懲戒処分ができないため「本給の自主返納を求めたい」と述べた。

 ■防止体制整備など求める 事務調査特別委が報告―風力発電修繕工事

 事務調査特別委の報告は▽予算議決前の発注・修繕工事▽日程の書類偽装工作▽未確認で書類決済―などを明らかにし、9月の見積もり時点で議会へ報告があれば事態を回避できた―などと問題点を指摘、町に▽法令順守の見直し▽不正防止体制の整備▽議会への説明の徹底▽町長が対応している公益通報制度の見直し―を求めた。

 特別委は5人で構成し3月25日から5月13日まで7回の会合を開き、工事報告書・契約書や関係者の電子メールの調査、太田町長や遠藤前課長、業者ら7人の証人尋問などを行った。

 修繕工事は、落雷により町営風力発電所の単独運転検出装置が昨年9月に故障、約200万円の予算議決(12月11日)前の11月9日に完了した。遠藤前課長は「私の一存でしてしまった。風車を早期に直したい一心だった」、太田町長は「今年3月28日まで知らなかった」と証言した。

 【写説】辞職勧告決議案を説明する山田氏(右)と聞く太田町長(左)=東伊豆町役場議場