西村さん(左)の講演に耳を傾ける参加者=市いきいきプラザ

 ■古文書の保存、活用語る

 熱海市文化団体連合会(紺野公也会長)は7日、市いきいきプラザで「第35回紙感謝祭」を開いた。会員や一般市民約60人が集まり、式典と「古文書を守り、活用し、歴史を語る」と題した講演を通して、紙の尊さや役割を再認識した。

 講師は南伊豆町など各地で歴史資料の調査、継承活動を実践するNPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん代表の西村慎太郎さんが務めた。「民間所在資料」と呼ばれ、地域の歴史を文化を語る古文書などが散逸する現状に触れ、要因として代替わりや引っ越し、大掃除、災害、ネットオークションなどのお宝思考を挙げ「日常的に危機的状況が起きている」と説明した。その上で「地域歴史遺産という視点が重要なスタンス。残そうという人々の持続的な関係性がなければ意味がない」と指摘した。

 また南伊豆町の「伊浜肥田家文書」の保存・調査活動を捉えた写真を示しながら、同NPOの活動を紹介し「民間所在資料を残すためには所有者、自治体、NPO・ボランティア、大学・研究機関の協働が大事」と強調した。参加者に実際に古文書に触れてもらうワークショップも行い、取り扱いの注意点を説いた。

 紙感謝祭は、紙の尊さを再認識し、紙に感謝の意を表すことを目的とした同連合会独自の行事。講演前の式典では、紺野会長らがあいさつし、フラダンス連盟の渡辺君枝さんが「紙感謝の言葉」を奉読した。

 【写説】西村さん(左)の講演に耳を傾ける参加者=市いきいきプラザ