倉田さんの畑でダイダイの実を試食する参加者=上多賀

 ■全国の飲食店経営者らかんきつ生産現場など訪問

 全国各地の飲食店経営者や食のプロデューサーらが13日までの2日間、熱海市と近隣で「熱海の食のリノベーション」をメインテーマにフィールドワークを実施した。同日は熱海魚市場や南熱海地区のかんきつ類生産現場などを訪ねて生産者らの話を聞き、熱海の食の在り方を考えた。

 飲料事業のキリンなどによる「地域創生トレーニングセンタープロジェクト」の活動で、食に関するリーダーやプロデューサーが連携して各地の食文化を掘り起こし、地方創生の一役を担うことを狙いに昨年からフィールドワークを重ねている。

 熱海市を舞台にするのは今回が初めてで、市街地の街歩きや、熱海と近隣の食材を使ったランチ体験などを日程に盛り込んだ。北海道から沖縄まで全国各地から40人が参加し、市内の生産者と食や町づくりに関わる有志が運営に協力した。

 上多賀のダイダイ畑では生産者の倉田とし子さんが、熱海が日本一の生産量とされるダイダイの栽培状況や歴史、ダイダイマーマレード作りの取り組みを説明し「跡継ぎや生産者の高齢化の問題もある」と現状を語った。参加者は切り分けられた実や、ダイダイを使ったジェラートなどを試食。実の強い酸味に「目が覚める」といった声が上がった。実の活用法や生産の苦労を質問する人もいた。

 フィールドワークの運営に当たったNPO法人アタミスタ代表の市来広一郎さんは「熱海を食の視点でみてもらうことで、地元も新たな視点や気付きをもらえたらいい」と話した。

 【写説】倉田さんの畑でダイダイの実を試食する参加者=熱海市上多賀