低温と干ばつで枯れたレモンの葉を見やる松尾さん=下多賀

 ■レモンの葉枯れ被害

 相次ぐ寒波と記録的な低温で、農作物の生育に影響が出ている。伊豆地区でも葉物野菜や冬野菜、根菜、かんきつなどその影響は広範囲に及び、熱海市のかんきつ農家は恨めしそうに寒空を見上げて「対策の打ちようがない」とこぼした。

 JAあいら伊豆の営農生活課によると、低温の影響で野菜やかんきつは生育不良が発生。一部の冬野菜はほとんど収穫できない状況にあるという。伊東市玖須美元和田にある同JA直営の農作物直売所「いで湯っこ市場」における入荷量は白菜、キャベツなどの葉物野菜が平年の2割減、ブロッコリーやカリフラワーといった花芽野菜は5割減、水菜やシュンギクなどの一部冬野菜は5~8割減に落ち込んでいる。

 同JAは対策としてほ場の防寒対策、寒波接近前の早めの収穫・出荷を農家に指導している。だが、労力、コストなどの問題から対策は進まず、多くの農家は寒波が去るのを待つしかないのが現状という。

 熱海市下多賀でかんきつを各種栽培している農業松尾護さん(77)方では、低温と昨秋からの少雨の影響で収穫期にあるレモンの木の葉が枯れ落ち、実の生育に支障を来す被害が拡大。実が肥大化する季節である甘夏の生育にも影響が出始めているという。

 松尾さんは「かんきつはできる対策も少なく、寒さが和らぎ、雨が降るのを待つしかない。今季は裏年でもあり、収穫量の減少は避けられないだろう」とあきらめ顔で語った。

 【写説】低温と干ばつで枯れたレモンの葉を見やる松尾さん=下多賀