国登録有形文化財に内定した「陽明館」=桃山町

 ■文化審が答申、世界救世教所有 市内13件目、公開検討へ

 熱海市桃山町にある昭和初期の別荘建築で世界救世教が所有する「陽明館」が、国登録有形文化財となることが本決まりとなった。国の文化審議会(佐藤信会長)が16日、同館を含む全国185件の建造物を登録するよう文部科学相に答申した。

 陽明館は本州製紙社長を務めた田辺武次が、1939(昭和14)年に建設した。山麓の敷地に南面して建つ木造2階建ての別荘で、上下階とも相模湾を望む南側に和室2室を並べ、広縁を通した開放的な造り。木割が細く、面皮材や丸太を多用し、細部をしゃれた数寄屋風にまとめているものの、玄関脇に畳敷きの小上がり付き洋室を設けるなど、折衷的な意匠もある。瓦ぶきで建築面積は157平方メートル。

 58年に同教団が取得し改修、「陽明館」と名付けた。昨年、耐震補強を行った。今回「熱海の別荘建築の歴史的価値を有する建造物」と認められ、登録が内定した。

 同教団が市内に所有する施設のうち、春日町の「東山荘」が2016年に国登録有形文化財になっていて、同教団広報委員会の岡田福蔵事務局長は「東山荘と並び、教団ゆかりの建造物が歴史的な文化遺産として認められることを、非常に喜んでいる」と話す。現在は教団関係者が茶席や生け花展示などに利用しているが、今後、一般公開も検討していくという。

 今回、県内で登録されるのは同館のみ。登録有形文化財は国内で1万2156件、県内で235件、市内では13件(うち建築物住宅9件)となる。

 【写説】国登録有形文化財に内定した「陽明館」=熱海市桃山町

 【写説】相模湾を望む陽明館2階和室=熱海市桃山町