松崎町の伊豆松崎なまこ壁保存連絡会に、先日県東部の90代の女性から手紙が届いた。35歳のときから5年間、松崎に住み保健所に勤務していたという女性。なまこ壁に興味を持ったことから定年退職した60歳をすぎ、松崎の左官業者に頼んで自宅の庭になまこ壁の蔵を建てた。

 その約10年後、市長から「蔵を市に寄付してほしい」と言われ解体、博物館の公園に移築され休憩所となり、住民の憩いの場所として利用されている。

 手紙は会がなまこ壁の紹介冊子を送ったのがきっかけ。「自分は何も残すものはないが、ただこのなまこ壁の蔵だけが生きていた証し」と結ぶ。思いがけない所にすてきなつながりがあると、心洗われる気がした。(藤)