ちまたには記号があふれている。例えば道路を見渡すと、信号、横断歩道、標識、路面の速度規制など。共通認識さえあれば記号は一瞬で分かる情報伝達手段だ。看板も記号としてとらえると市町や公共・観光施設、駐車場の案内もある

 ▼先日、三島市の商店街を歩いていたら各店の軒先に趣のある手製の看板がつるしてあった。店主に聞くと、10年ほど前に地域の高校生と連携して制作したという。本、毛糸、服など、店の販売品が一目で分かるが、それよりも高校生が店をどのようにアピールしようか、という思いが込められたほっこり感が心地よい。記号に寒暖はないが「温[ぬく]い」と感じてしまう

 ▼固有名詞の名前も広義で記号と言えそうだ。知人にとっては名前を聞くだけで人物像が頭に浮かぶ。外見、考え方、足跡、近況…。接した情報量により個人差はあるもののイメージできる

 ▼任期満了に伴う三島市長選が9日、告示される。立候補予定者は現職、新人の3氏。三つどもえの選挙戦は確実な状況だ。有権者にとって三島の現状、将来を考えた上でどの名前が「温い記号」になるのか。投じる一票に意見が分かれる

 ▼各氏への共通認識の度合いで三島の行き先が決まる。投開票は16日。