各地で積み木遊びの講座を開く「つみきのそのさん」こと、園田英史さん(静岡市)が熱海市内の読み聞かせイベントに用意した積み木は約3千個。幼児から大人まで数十人がかりで積んでいくと、程なく高さ1メートル余りの円筒ドームが二つ完成した

 ▼小さな立方体や直方体を並べ、積み上げる。子どもも大人も一緒になって遊ぶ光景に園田さんは「積み木で皆がつながれる」と目を細めた

 ▼同じ日、市内で岩手県陸前高田市の震災復興応援イベント「タカタ・フェスタ」が開かれた。今年5月で一区切りとしたが、実行委員たちは思いをつなげるために“新しい形”を模索し企画した

 ▼実施に向けて準備を進める中、従来関わってきた市内外の事業所・団体に加え、ミカン販売で協力したいという栽培農家や、震災をテーマにした自作詩の木彫りの展示を申し出る人もいたという。実行委員から「新聞を見たと言って連絡をくれた。新たなつながりができた」と聞き、うれしく思った

 ▼そのさんの小さな積み木が大きなドームを作るように、人と人がつながることで活動が広がる。交流人口の多い熱海は、さまざまなつながりが生まれ、広がる町だ。来たる年も力を合わせ、可能性を広げていきたい。