子どもの頃、夏に海岸にある堤防に集まり、度胸試しで飛び込みを競う遊びがはやった。心配性な筆者は尻込みしたが、元気の良い子どもはわざと空中でぐるっと回転しながら海面に落下し、泡立つ様子が「ラムネみたい」とはしゃいでいた。

 取材で旧国立伊東重度障害者センターを訪れた時、同じような遊びで頸髄(けいずい)を損傷した、という話を聞き「やはり危ないな」と思った。

 大学生時代にプールの飛び込みで頭から落ち、首を骨折した車いすラグビーの世界金メダリストが先頃、高校生に「諦めない心を持て」と訴えた。重度のハンデを負いながら高い目標を掲げ、ひたむきに挑戦する姿がまぶしく、昔からの心配しすぎな性格を少し省みた。(藤)