「新しい元号は『令和』であります」−。1日、菅義偉官房長官が緊張した表情で発表し、その模様がテレビなどで全国に流れた。ネットで見ていた人も多いとみられ、瞬時にほとんどの国民に届いただろう

 ▼安倍晋三首相は新元号選定について「日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたい、との願いを込めた」と説明した。理想通り、希望に満ちた時代になってほしい

 ▼「平成」は、昭和天皇崩御の日に慌ただしく決まった。「昭和はきょうまで。あすから平成」と言い聞かせるように切り替えたのを思い出す。今回は“カウントダウン”で発表を待ったため、受け止め方もさまざま。予想も華やかだった

 ▼菅官房長官が墨書を掲げる発表スタイルは、平成の小渕恵三官房長官(当時)を踏襲した。デジタル時代にずいぶんアナログなスタイルだなと思っていたら、事前漏えいを防ぐ狙いもあるとか

 ▼日本独自の元号に批判的な意見もあるが、生まれ年を元号で言う人は、年齢を問わず多数派だ。時代を象徴する言葉としてわれわれのDNAに浸透している証しと言えるだろう。だが、西暦対照表がますます手離せなくなるのは間違いない。