伊豆市は働き手不足や少子化、若年層の流出などの課題解決に向け、「ひとり親移住定住促進計画」を策定した。全国的に増加傾向にあるひとり親をターゲットに、市への移住・定住促進と、基幹産業である観光業における人手不足解消の“一石二鳥”を狙った取り組み。ひとり親に特化した同様の計画は県内初めてだという。

 18歳未満の子どもがいる首都圏のひとり親を対象にした。市は本年度からプロジェクトに取り組み、昨年10月には東京で合同移住相談会、11月には市内で移住体験ツアー、今年1月には首都圏のひとり親女性と市内男性による出会いイベントを行った。計画期間は来年度から3年間で、第2次市総合計画に基づく計画と位置付けた。

 計画の基本目標は「オール伊豆で、いきいきとひとり親が活躍できるまちづくり」に定めた。基本方針は「ひとり親を応援する人材・体制をつくる」「ひとり親が安心して暮らせる環境を整える」「ひとり親の自立につながる新たな働き方を提案する」の3項目を設定した。

 具体的には「ひとり親家庭サポートコンシェルジュ事業」として、多様な情報を一元的に提供する窓口を設置する。市は「夏ごろまでには設置したい」と話す。秋ごろまでには、市と観光事業者、市民などで構成する「ひとり親応援会議(市民会議)」を立ち上げる。

 旅館業に就業するひとり親を対象にした補助金も始めた。引っ越しや家賃、住宅購入を補助する。菊地豊市長は「旅館は70歳くらいまで働くことができる。伊豆半島の中で、新しい生活設計を提供できるのでは」と話した。