三番叟を披露する出演者=伊豆の国市の韮山反射炉

 「韮山反射炉で舞う伝統芸能三番叟(さんばそう)の饗宴(きょうえん)」が26日夜、伊豆の国市の反射炉で行われた。市内の5神社の祭礼で、神事の一部として奉納されている伝統芸能「三番叟」。今回は原木、寺家、田京の3地区の三番叟が、特設舞台で披露された。

 大型観光宣伝・静岡デスティネーションキャンペーン(DC)の一環で、静岡DC同市実行員会が主催した。三番叟は福を授けてくれる神様の来訪を祝い、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る芸能で翁、千歳、三番叟(地域によって呼び名が変わる)が笛や鼓などに合わせて舞う。

 原木の荒木神社に奉納される三番叟は「日の出サンバ」と呼ばれ、舞い手は一人で面を付けずに舞うのが特徴。寺家は守山八幡宮の祭りで奉納。八幡神社(伊豆市)で舞われる門外不出の三番叟を、住人が神社の床下に隠れて覚え、伝えたという伝説がある。田京の広瀬神社に奉納される三番叟は「式三番(しきさんば)」と呼ばれ、翁と三番叟の面は江戸時代初期に活躍したとされる彫刻職人・左甚五郎作と伝えられる。

 公演には多くの人たちが訪れ、それぞれ特徴のある伝統の舞に見入った。出演者たちは「これからも後世に残すべく一生懸命やっていきたい」「世界遺産の韮山反射炉のステージで演じられて光栄」などと話した。

 市内ではこのほか、三福の熊野神社、大仁の大仁神社で三番叟が奉納されている。

 【写説】三番叟を披露する出演者=伊豆の国市の韮山反射炉