炊き出しの配膳を手伝う女子中学生=下田中

 「地域防災の日」の3日、県内全域で地域防災訓練が行われた。駿河トラフから南海トラフを震源とする大規模地震が発生、震度7~6弱を観測した県内各地で建物倒壊や地盤の液状化、火災が相次ぎ、沿岸部には大津波が襲来したとの想定。賀茂6市町では、町長選の投開票日と重なった松崎町を除き、自主防災会を中心に190団体1万5400人が参加し、避難、救護、初期消火、炊き出しなどの訓練を繰り広げた。

 ■下田・岩下 中学生参加し炊き出し

 下田市の岩下区(加藤正行区長)は、下田中を会場に約300人が参加し、非常用水源からの給水、炊き出し、避難者の居住エリア区分け訓練んなどを行った。

 非常用水源は、地区内にある山水からポリタンク30個分を給水し、計トラックで会場まで運んだ。加熱すれば飲料に使うことができるというが、炊き出しは水道水で300人分のご飯と豚汁を作った。

 この間、参加者は体育館で避難者の居住エリア区分け訓練を行った。通常は一人一坪(3・31平方メートル)の空間が必要とされるが、訓練では一畳(1・62平方メートル)の大きさの板を並べ、通路を確保して居住空間を確認した。

 炊き出しでは、女子中学生が配膳に協力した。

 ■東伊豆・白田 役決め高齢者声掛け

 東伊豆町の白田区(高羽勇区長)は、町地域包括支援センターと協力し、高齢者声掛けや車椅子の使用訓練を行った。

 高齢化社会と地区内に介護事業所が6施設ある地域性を考慮し、要援護者に対する訓練を企画して3年目。白田中央公園を会場に住民、消防団、介護事業所職員など約150人が参加した。

 高齢者への声掛けは「コンビニへ行く途中で道が分からなくなった」との想定で、グループごとに高齢者役を決め訓練した。参加者は▽ゆっくり優しく声を掛ける(2)徘徊(はいかい)にはその人なりの理由があるので、その理由を尊重する(3)対応を急がない(4)自尊心を傷つけない―などがポイントに気を配りながら順番に対応した。

会場のほか、4グループが指定エリア内の家庭や事業所を回って実習してもらった。

 ■南伊豆 救護所を開設、運営

 南伊豆町は町立南伊豆中で救護所の開設・運営訓練を行った。けがをした設定の人が次々と運び込まれ、治療や搬送の順番を決めるトリアージを行った。医師や歯科医師、看護師を含む約100人が参加した。

 医療従事者がトリアージをして、けがの程度に応じ手当をした。けが人役は高齢者や妊婦、乳児などさまざまで、消防団員に担がれて来る人もいた。

 反省会では医師から、人手不足や物資不足といった意見が出た。同校は実際の災害時にも救護所として利用する。岡部克仁町長は「有事の際の動きが分かった。医療関係者の協力もあり有効な訓練だった」と述べた。

 【写説】炊き出しの配膳を手伝う女子中学生=下田中

 【写説】地域を回って高齢者への声掛けのポイントを説明するグループ=東伊豆町白田

 【写説】トリアージの訓練をする消防団員ら=南伊豆町の南伊豆中