一般公開を前に、一足早く涅槃図を拝む檀信徒=下田市柿崎の玉泉寺

 ■村上住職「素晴らしい技量見て」

 釈迦(シャカ=釈尊)の命日「涅槃会(ねはんえ)」(15日)に合わせ、下田市柿崎の玉泉寺(村上文樹住職)は1~15日、寺宝の「涅槃図」を公開する。

 涅槃図は、釈尊の最期の様子を表した宗教画。釈尊との別れを悲しむたくさんの人々や動物が描かれているが、二つとして同じ絵はないといわれる。

 同寺の涅槃図は、縦170センチ、横167センチの大きさで、江戸中期の狩野派の絵師の作品と推測される。8本の沙羅双樹の林間で、金色に輝き宝床に横たわる釈尊と、その周囲に73人の人物(菩薩、天、明王など)と64匹の動物が緻密に描かれている。とくに人物の表情は、それぞれ異なり、丁寧に描かれ、絵師の技量がうかがえる。

 釈尊の秘書役の阿難は、悲しみのあまり気を失って倒れ、傍らで10大弟子の一人アヌルダが「しっかりしろ」と阿難に小鉢の水を掛けている様子など、一枚の絵で、さまざまな人物模様が見てとれる。

 村上住職は「2500年前のインドにおける人々の釈尊の徳を慕い、心のよりどころとした時代を垣間見る良い機会であり、いにしえの絵師の技量の素晴らしさを見てほしい」と呼び掛けている。

 同寺は12日午後1時半から絵の解説講座を開く。自由参加。

 【写説】一般公開を前に、一足早く涅槃図を拝む檀信徒=下田市柿崎の玉泉寺