お吉慰霊祭で見事な奉納の舞を披露する天花さん(右)とそらさん=下田市高馬

 ■ 下田芸妓が舞奉納 誕生日、出版記念に花

 下田市を中心とした有志でつくる「幕末お吉研究会」(杉本武代表)は22日、お吉(斎藤きち)供養の石仏が建つ下田市高馬の傾城塚(けいせいづか)で「お吉慰霊祭」を開いた。この日は、お吉177回目の誕生日。研究会のメンバーや一般有志約30人が集まり、石仏に献花・焼香するとともに、下田芸妓(げいぎ)の奉納の舞を堪能した。

 傾城塚は、長年にわたり同じ場所に建つ「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」を指すと思われていたが、お吉とともにハリスに仕えた西山助蔵(1842~1921)が中心となって建立した石仏を指すことが近年、同研究会の調査で分かった。

 2015年12月、由来を知った土地所有者が周辺を整備し、野ざらしだった石仏を新しく建てた祠(ほこら)に安置した。慰霊祭は16年春、昨年12月に続き3回目となる。今回は杉本代表の著書「唐人お吉を作った男たち」の出版記念を兼ねた。

 慰霊祭には、下田の芸妓置屋「桝家(ますや)」の女将(おかみ)・奈美さんをはじめ4人が駆け付けた。

 踊りを若手の天花さんとそらさん、三味線と唄をベテランの音雪さんが担当。「正調『唐人お吉』」と「元禄花見踊り」に続き、アンコールに応え「下田節」を披露し、一曲ごとに大きな拍手に包まれた。

 奈美さんは「下田芸妓はお吉さんあってこそ。よくぞ(若手が)ここまで育ったくれたと私自身、感激した。お吉さんの誕生日と出版記念に花を添えることができた」と喜んだ。

 杉本代表は「さまざまな縁に恵まれ、回を重ねるごとに輪が広がってきた」と感謝の言葉を述べた。

 【写説】お吉慰霊祭で見事な奉納の舞を披露する天花さん(右)とそらさん=下田市高馬