初開催されたマンションや分譲地の会議で意見を交わす熱川京王の勝田理事長(左)=東伊豆町役場

 ■入居者が先進的取り組み 見守りや交流イベント

 リゾートマンションの定住者増加と高齢化に対応するため、東伊豆町の熱川京王マンション入居者は独自の取り組みを行っている。従来は希薄だった入居者相互や地域とのつながりをつくるため、高齢者見守りや交流イベントを自主的に実施した。先進事例として注目を集め12日、町の会議で同課題を抱えるマンションや別荘・分譲地代表に活動を伝えた。

 熱川京王は全205世帯中の約60世帯が定住し、70代後半を中心に90代もいる。2011年に入居し現在は管理組合理事長の勝田敏章さん(73)=岩手県出身=は「元気なときはおのおので過ごせたが、ここ5年で住民の衰えが進んだ」と話す。

 勝田さんは同じく定住者の黒羽義章さん(79)=北海道出身=とともに15年、管理組合と別の自治会を立ち上げた。勝田さんは「組合総会で課題が噴出し、自治会をつくる必要に迫られた」と話す。さっそくビアガーデンや落語会を開催し地域との交流を推進、健康運動や高齢者見守りにも乗り出した。

 活動では事故や病気で倒れた住人の対応に追われた。勝田さんは入院した人の世話に奔走、「家族のない人、連絡が取れない人がマンションには多い。ときには訃報を送ることもある」と語った。

 今年3月に自治会は解散し活動を管理組合に移管、勝田さんは組合理事長に就いた。自治会活動がマンションにとって不可欠な存在となった。勝田さんは「最悪は孤独死。そこを防ぐ良好な共同体をつくれば、マンションの資産価値も高まる」と語った。

 ■地域課題検討会議で実践報告

 東伊豆町は12日、町内マンションと分譲地9カ所の代表を集め初の地域課題検討会議を役場で開いた。勝田さんが実践を報告し、代表者が課題を話した。

 町担当者は「地域包括支援センターに寄せられる相談の15%はマンションと分譲地が占める。身寄りがない、町外に住民票がある、交通の便など課題は山積み」と述べた。町では会議を継続し情報交換などを図る。

 【写説】初開催されたマンションや分譲地の会議で意見を交わす熱川京王の勝田理事長(左)=東伊豆町役場